by 中西和彦
最強の構造材=ダグラスファーで造るツーバーフォー建築を再開いたします
ダグラスファー(日本での呼び名=米マツ)って何だろう?
COFI=カナダ林産業審議会に教えてもらいましょう…
樹高80m超、カナダ針葉樹で最も高く生長。カナディアン・ダグラス・ファーの生育地は、温暖な気候と雨量に恵まれた、カナダ太平洋沿岸地域。なかでも霧の多いバンクーバー島の内陸部は、太古から営々と生命を育みつづけた、カナディアン・ダグラス・ファーの宝庫といえます。
カナダ産の針葉樹のなかでも、最も高く育つダグラス・ファー。その樹高は45mから60mにもなり、ときには80mの高さにまでそびえ立つ荘厳な姿を目にすることも珍しくありません。幹はまっすぐに天をめざし、地上から20mにいたるまでまったく枝の見られない大樹から、高品質の美しい木目をもった節のないクリアー材が製材されます。
ダグラス・ファーの強度特性は州内のどの樹種よりも強い値を示し、建築用構造部材として欠かすことはできません。
構造材はもちろん、床、階段など幅広く使用されています。
リゾートハウスやペンションなどの大きな木造建築物の広い室内空間を支えているのが、このダグラス・ファーです。
その強度や優れた剛性を活かしたダイナミックな組み立てにこそ特性が発揮されます。また、一般住宅用の平角や梁などは、好んでダグラス・ファーが使われています。さらに構造材としてだけでなく、床、階段、テラス、足場板などに欠かせない木材としても知られています。
BC州内の木材で、最も優れた堅さ、強さ。
ブリティッシュ・コロンビア州内で生産される木材のうち、堅さ、構造的な強さの点で最も優れた特性をもつカナディアン・ダグラス・ファー。
含水率15%ほどに乾燥させた材はさらに堅牢で、その堅さ、強さの秘密は、極めて厚い秋材にあります。 材の外観辺材は淡く薄い茶色で、芯材は黄色から赤茶色。厚みのある秋材は色が濃く、そのために柾目では年輪がクッキリと縞模様を見せ、板目に挽いた場合は、他の樹種では味わえない美しい木目の紋様を描きだします。
材の特性
春材の約3分の1以上という厚く丈夫な秋材は、木質の密度が高く、乾燥させた木材は強度も強まり、寸法の安定性に優れ、狂いや歪みも生じにくくなります。太く厚い秋材の耐摩耗性は特に優れていますが、曲げ、圧縮、せん断、引っ張りに対する強度なども、州内産のどの木材よりも強い値を示します。また、化学薬品に対する耐性が強いことも、カナディアン・ダグラス・ファーの特性です。
淡い色調のダグラス・ファーを使用して、天井板、窓枠、パーティションなどに、耐摩耗性にも優れているため、階段の踏み板や床材としてもよく使用されます。木目が太く均一なダグラス・ファーは、伝統的な日本の家屋にも好んで使用されます。温かみのある色調が落ち着いた雰囲気を醸しだします。
躯体部分を意匠的に仕上げ面に露出させた山小屋風のデザインは、やすらぎとともに安定感をあたえてくれます。
強度特性を最も有効に活用しているのが、梁、胴差し。ヘビーティンバー工法の大断面部材などとしても使用されています。
http://www.cofi.or.jp/forests002_02_03.html
COFIのHP記事より抜粋
こんなに良い構造材なのですが、惜しい事に伐採量が比較的少ない事と在来木造の梁材等として多く利用されるため、私が納得できる日本向けの高品質なツーバイフォーの構造材は安定的に供給されないのが現実でした。
弊社でもかつてはダグラスファーでの建築をしておりましたが、アメリカでフクロウの保護問題が起こり、アメリカ国内での伐採が大幅に縮小されまして、かわりにカナダ産のダグラスファーがアメリカに買われてしまい、結果、私たちに供給されない事もありました。
ところが、ご存知のようにアメリカの景気が悪くなりましたので、アメリカ向け輸出が減少し、カナダ産の良質なダグラスファーのランバー材が購入可能となりました。弊社でも年間5棟分の安定購入の目処がつきましたのでダグラスファーによるツーバーフォー住宅の建築を再開いたします。
価格は、通常のジャパングレードSPFよりも坪単価に直しますと1万8千円アップに付きます。延べ床面積40坪の住宅で72万円程度のアップになりますが、最強の構造材であるダグラスファーにこだわりを持つお客様には朗報です。
柳沢体感ハウスにサンプルを揃えましたのでどうぞご覧ください。